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貴州省赤水市 壮大なジュラ紀の赤い崖

 

珍しい丹霞滝の奇観

丹霞地形研究の権威である中山大学の研究者、黄進教授は「面積の広さ、変化の成熟度や特色、さらに景観の壮大さや美しさのどれを取っても、赤水の丹霞地形は中国一を誇るといえるでしょう」と評価する。

長江の支流である赤水河は、丹霞地形の赤い土に染められたといわれている

丹霞石で築いた赤水古城壁

 観光スポットである10丈洞にたどりつけば、その壮大さを実感できる。赤水で、洞とは滝を意味する言葉だ。10丈洞はその名の通り、高さ10丈(1丈は約3メートル)の滝である。谷川のほとりにある小道に沿って谷間に向かうと、遠くから滝のとどろきが響き渡り、細かい水しぶきが霧雨のように降り注ぐ。峠を一つ越えると、3、400メートル先のところにある10丈洞滝が目に入り、勢いよく流れ落ちる滝の水滴が顔をしっとりと湿らせる。滝の高さは76メートル、幅は80メートルの丹霞滝は、「中国最大の滝」といわれる黄果樹滝より、わずか1メートル幅が狭いだけだ。

 歩を進めると、更に大自然の沐浴を楽しめる。「中国におけるカーテン状滝の代表格」と称えられる中洞滝、「しとやかで美しい娘」のような姿をした四洞溝滝群、穏やかな燕子岩滝、趣たっぷりの神女滝など、赤水の丹霞地形地域には、幅が3メートルを超える滝が4000カ所もある。カーテン状、帯状、糸状、階段状、はたまた、空から流れ落ちる銀河や、空中から垂れ下がる幕のように、ここにはさまざまな姿をした滝があり、丹霞地形地域は、まさに「滝の王国」といえる。

踊る仙女の姿を彷彿

五柱峰は赤水でもっとも代表的で、見ごたえのある丹霞地形だ。山登りの途中に、生い茂る森の中から現れる赤い岩石は、緑の木陰に隠れた赤い城を思わせる。ここでは、城状、塔状、柱状、棒状、峰状など、それぞれ形の異なる丹霞地形を目にすることができる。山頂に近づくと、長さ約1000メートル、高さ三百数メートルのアーチ形の赤い岩壁が鮮やかな色彩を放ちながら輝いていた。ひと筋の清い水が山頂からさらさらと流れ落ち、風の中で踊る仙女の姿を彷彿させる。誰もがうっとりと見惚れる光景だ。この場所は「仏光岩」と呼ばれ、名前からも人々の賛美や尊敬の念がうかがえる。さらに上に行くと、五本柱のような丹霞峰を仰ぎ見ることができる。丹霞峰は五柱峰とも呼ばれている。それは、まるで天を指差す五本の指のように見え、それぞれがとても奇妙で複雑な形をしている。驚くことに、五つの峰はすべて大きさや厚さの違う、不規則な丹霞岩石が積み重なって形成されていて、岩石の隙間の土は岩石にぴったりとくっつき、そこから草や藤、木が生え、生命の秘めたる無限の生気や力強い逞しさを体現している。

楊家岩石の丹霞石刻奇観 天然の丹霞石刻「金亀」

日が暮れると、数千羽の白鷺が、赤水河の水上にある、モウソウダケに覆われた小島に帰ってくる。ここは、2008年12月に、国際観光連合会から「中国最優秀エコ観光スポット」の称号を贈られた環境保護先進地域でもあるのだ。

 

人民中国インターネット版 2010年12月

 

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