流行語掲示板(11月号)
大都市の魅力はいつも夢を追う若者の心を引き付けます。日本で東京にあこがれ上京する若者がいるように、中国にも北京にやって来て苦しい生活をしながらチャンスをうかがう「北漂」が街のいたる所にいます。ただ、北京や上海などの大都市には多くのチャンスがある反面、競争とプレッシャーも中小都市よりずっと大きいのです。こうした「A型城市(A型都市)」にやって来る若者たちには、「裸漂(何も持たないさすらい人)」生活に直面しても当惑しないような心構えが求められます。
しかし、みんなが大都市を目指すから自分もというように、大勢の赴くままに従って行動することが必ずしも自分にふさわしいとは限りません。以前なら、同じような服を着た人に会うと気まずく感じたものですが、現在では服どころか、顔つきもスターに似せようと一所懸命工夫を凝らす人が多いため、しばしば「撞脸(空似)」が起こります。こうした美的価値観画一化の背景には、有名人のように美しければ、就職などさまざまな面でチャンスが広がるとの考えもあるようですが、自分の個性を失ってしまっては意味がありません。化粧や美容法にお金をかけ努力を重ねた結果が、周りがすべて同じような顔というのでは、実に[坑爹(はめられちゃった)]ですね。(『人民中国』2011年11月号より)(朗読=光部 愛)
人民中国インターネット版 2011年12月