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心温まる、中国人の「おもてなし」

 

坂井文嘉

「大学生活4年間で、一番の思い出は何か。」

そう聞かれれば、私は迷わずこう答えるだろう。

「大学3年生の時に参加した、日中大学生の国際交流事業。」

この事業に参加して以来、私は将来、日中の友好関係を築くことに携わりたいと思うようになった。

この国際交流事業は、中国の大学生と共に文化交流を行う。大学3年生の夏、私は日本人の友人と共に、日中国際交流基金主催の大学生交流事業に応募した。中国の東北部、吉林省の延辺に一週間赴いた。中でもこの事業のメインとなるのは、日本の文化や伝統を広めるイベントを、中国人のカウンターパートと実施することである。イベントの企画、立案、運営はすべて日中の大学生のみで行う。イベントは中国現地の大人から子供まで、幅広い世代が対象で、企画したイベントを通して日本を知ってもらう事を目的としている。エコプロブース、漫画家・声優体験ブース、コスプレブース、キャラ弁作りブース等を設置し、体験型のイベントを企画した。

この事業に参加し、私は中国で、新しく見つけた事がある。それは、中国人の「おもてなし」の心だ。中国に到着して7日間、私たちは中国人大学生のもてなしに、とても暖かい気持ちにさせられた。はるばる日本から延辺にやってきた私たちに、少しでも良い経験や思い出を作ってもらおうと、どんな時も私たち優先に、思いやりをもって対応してくれた。延辺料理として有名な羊肉串を振る舞ってくれたこと、食事やお酒を飲むときの朝鮮族の習慣を教えてくれたこと、観光地として有名な、長白山や帽児山等の案内をしてくれたこと、また、みんなで行った夜のドライブや、カラオケ、中国の銭湯、朝鮮民族の伝統的な遊びをしたこと…ここでは書ききれないほど、彼らは私たちを心からもてなし、楽しい思い出を一緒に作ってくれた。「初めて会った私たちのために、ここまでしてくれるのか!」と感謝と興奮の気持ちで胸がいっぱいだった。何か困ったことがあると、中国のカウンターパートは、すぐに対処しようと懸命に考え、助けてくれた。もてなしと同時に、昔からの友人のようにとても親切に接してくれた。中国人の心の温かさに感動し、私は中国が大好きになった。

そして、イベントも大成功だった。来場者は約150人にも達した。私は浴衣の着付けの担当だったが「日本に、こんなにきれいな伝統的な服があるなんて知らなかった」、「昔、仕事で日本に行ったことがあるが、このイベントに参加してまた日本に行きたくなった」という言葉を頂いた時は、日本に興味を持ってもらえ、本当に嬉しかった。

事業最終日、互いに涙なしで別れることは不可能で、国境を越えて築き上げた私たちの「絆」は掛け替えのないものとなり、抱き合い、再会を約束して帰国したのであった。

この交流事業に参加した事により、メディア等の媒体では知ることのできない中国を、自らの体験を通して知ることができた。日本の「おもてなし」は世界で称賛され、私も日本人の一人として、とても誇りに思う。しかし私は、中国人の「おもてなし」にも、とても感銘を受けた。中国人はこんなにも心温かく、思いやりがある。これをもっと多くの人に知ってほしい、と思うようになった。両国による、この「人の温かさ」がもっと世界に広まってほしい、と願うようになった。

大学生交流事業の経験から、私は中国語の勉強にさらに力を入れている。私たちがしてもらった中国でのおもてなしを、今度は私が、日本に来た中国人に行いたいからである。また、私の大学には中国人留学生が多い。彼らの力になりたいため、留学生チューターも始めた。

両国の関係をより良くするために、今、私ができる事や、行っている事は小さなことかもしれない。しかし将来、日中の友好関係作りに貢献できるよう、中国語と、中国の文化や伝統の勉強に、より力を入れていきたい。

 

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