文・写真=王焱
『人民中国』では、7月15日から4日間にわたって陝西省にある西咸新区を取材し、陝西省都市化発展新モデルの代表である西咸新区の発展計画について、西咸新区管理委員会などに詳しく話を聞いた。
西咸新区は西安市と咸陽市にはさまれ、東は西安市の中心部から10キロ、西は咸陽市の中心部から3キロの距離にある。計画区域の総面積は882平方キロとなっており、そのうち建設用地は272平方キロで、空港新城、澧東(ほうとう)新城、秦漢新城、澧西(ほうせい)新城、涇河(けいが)新城といった5つの部分から成る。現在、新区の人口は90万人で、都市化率は23%に達している。2020年末までに、新区の人口は236万人に、GDP総額は1700億元に達する見込みとなっている。
澧西新城 西部の「ビッグデータ」時代をリード
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澧西新城の地下総合パイプは内部が広く、人が歩け、大量の電線とネット用ケーブルを設置することができる |
情報産業は澧西新城の基幹産業である。澧西新城はまもなく敷地面積1500ムー(1ムーは667平方メートル)の西咸ビッグデータ処理とサービス産業パークの建設を開始する。ここでは西部電子政務サービス共有・交換センター、国家「林業クラウド」データセンター、国際スーパーコンピューティング西部センター、地域金融データ公共サービスセンターなどのプロジェクト導入に力を入れており、ここに中国初のビッグデータ処理とサービスパークと中国最大の情報資源集中エリアを打ち立てるための努力を続けていく。
澧東新城 居心地よいグリーンな住まいを提供
啓航佳苑団地プロジェクトは澧東新城成立後初となる大きな民生プロジェクトであり、住民2400戸余りの住まいにかかわる取り組みだ。同プロジェクトは西咸路の東部分北側に位置し、地理的に恵まれている。団地は交通が便利で、近くに地下鉄後圍寨駅が間もなく完成予定で、この地下鉄によって西安市と咸陽市それぞれの中心部と直接結ばれる。
団地の設計は住民本位の建設理念を持ち、グリーンな居住環境が重視されている。住宅の建物間の距離は最大限に広く取られ、各戸の日照を確保している。団地には中央広場があり、住宅建物の間や住宅ビル前を中心に緑地が置かれ、良好なエコ環境を創出している。
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建設された澧東新城啓航佳苑団地の住宅 |
秦漢新城陝西張裕瑞那シャトーで栽培されるザクロとブドウ |
秦漢新城 ワインを軸に農業の現代化を推進
陝西張裕瑞那シャトーは秦漢新城の重点プロジェクトであり、総敷地面積1100ムーを有する、葡萄品種の展示、高級ワインの生産、ワイン文化の展示、製品の販売、観光・レジャーといった5つの機能を一体化した国際的にも一流のワインシャトーである。張裕シャトーの発展モデルは、伝統農業の現代化モデルチェンジをさらに推進するものだ。
空港新城 総合的航空産業チェーンをめざす
空港新城西部飛行機メンテナンス基地は航空輸送と航空機製造の整った産業チェーン成立に向けた重要なプロジェクトである。同プロジェクトの総計画面積は25平方キロで、総投資額は300億元を超える。将来的には航空輸送、航空修理、航空トレーニング、航空製造など関連産業に重点を置く。また、空港会社運営基地、飛行機及びその部品のメンテナンス、パイロットの育成訓練などの産業プロジェクトに力を入れていく。
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建設中の空港新城保税物流パーク |
建設中の涇河新城秦龍現代エコ農業パーク |
涇河新城 田園都市が人と自然を調和させる
西咸新区の東北部、咸陽市涇陽県内に位置する涇河新城は、計画区域面積で146平方キロとなる。ここには、曲がりくねって流れる涇河や中国最高のレンガ造りの塔―崇文塔がある。涇河新城の開発は、現代田園都市の建設理念によって、インフラ施設の先行建設と大規模プロジェクトがけん引するもので、「工業パーク化、農業の現代化、土地集約化、農村の都市化、都市・農村一体化、都市の田園化」の発展目標を全面的に体現する。
人民中国インターネット版 2013年7月24日
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