隣の家常菜 うちの社員のご自慢?!手作り料理


ニンジンの色が食欲そそる
多層餡餅
               写真 文・郭 実

 烙餅(小麦粉をこねて焼いた食べ物)は、中国の北方の人たちの日常食だ。その種類はとても多く、たとえば、千層餅、葱油餅、餡 餅(具入りの烙餅)などがある。

 だれもが自分の好みに合わせて、独特なレシピを編み出すことができる。本社事務室の王桂芹さんは、「烙餅作りの名手」と言われている。自宅にある高圧鍋の底を使い、かぐわしい各種の烙餅を作ることができるのだ。彼女が紹介してくれたのは、オリジナリティーも豊かな「多層餡餅」。作り方は、次のとおり。

よくこねた生地
具の材料
ニンジンを千切りにする万能調理器
具の上に1/4の皮をかぶせる
さらに折りたたむ

 @まず、生地を作る。小麦粉に温水を加え、ほどよい硬さにまとめたら、器に入れて蓋をする。1時間ほど寝かせたら、生地のできあがり。

 A生地を寝かせている間に、具を作る。ニンジンは皮をむき、千切り機能のついた万能調理器などで千切りにした後、包丁でみじん切りにする。
 
Bニンジンは塩をふり、しばらく置いてから、水分を搾り出しておく(こうすると、餡餅の皮が破れない)。
 
C豚ひき肉(または牛ひき肉)は料理酒少々を加えてよく混ぜ、そこに、Bのニンジンとネギ、ショウガのみじん切り、食用油、塩、お好みで香りづけのゴマ油を少々加え、よく混ぜ合わせる。
 
D@の生地は、100グラムほどのかたまりに分け、一つのかたまりが厚さ約2ミリ、直径約25センチの大きさになるよう、麺棒でのばす。
 
E皮の半径部分に1本の切り込みを入れ、混ぜ合わせた具を、平均的に皮にのせる(切り込みから皮の4分の1の部分には、具をのせないこと)。
 
F切り込んだ部分の皮を、具のある方にかぶせたら(写真参照)、それをさらに折りたたみ、4分の1の大きさで3層の形を作る。
 
Gフライパンに油を熱し、焼色がつくまでじゅうぶんに焼いたら、できあがり(高圧鍋の底を使っても効果は同じです)。

 餡餅は、いただく前に真ん中を縦に切り分けると、3層になった具がよく見え、香ばしいにおいが漂います。

【ポイント】
 ★烙餅の生地は、ほとんど発酵させない。
 ★具の材料には、さまざまな野菜が使える。たとえば、ハクサイ、ナタウリ、ニラなど。今回ニンジンを選んだのは、ニンジンには甘味があり、美しいオレンジ色が食欲をそそるからだ。

[材料](3人分)
小麦粉…………………………300g
ニンジン(2〜3本)……… 450g
豚ひき肉(牛ひき肉)………250g
ネギ、ショウガ、料理酒、塩、
食用油、お好みでゴマ油……各少々