蒋碧微さんは、著名画家・徐悲鴻の妻だった女性で、徐との間に男女一人ずつの子どもを授かった。蒋は、洒脱な筆運びで、ふるさとの江南地方での回想から、自分の40年以上の生活での感情を吐露している。
前半では、徐との感情のもつれを描き、19歳で江南地方の名家を飛び出し駆け落ちしたこと、そして20年以上の共同生活の後で離婚に至った経緯を描いている。後半では、国民党の高官だった張道藩さんとの40年以上の付き合い、10年に及んだ同棲生活を紹介した。一人の女性と一人の妻としての目で、生活の中の大画家・徐悲鴻を読者に知らしめた。(学林出版社)
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