『生活週刊』 月面への栄誉と夢

 

 私たちにとって、宇宙旅行には、象徴的な意義がある。国の先進科学技術のシンボルであるとともに、各国が資源を奪い合う戦略的空間になっている。社会の発展にともない、戦域ミサイル防衛の戦略的意義は徐々に薄れ、宇宙への進出は、ハイテク化と経済発展に貢献するものとして、より現実的な形でその意義が生き続けている。そのため、月面に到達することは、あらゆる民族の栄誉と夢になっている。

 中国の宇宙事業は、1958年に人工衛星の開発がはじまってからすでに45年が過ぎた。2002年5月、衛星「海洋1号」の発射成功により、科学実験、衛星回収のための遠隔操作、気象、通信、資源探査、海洋などの6大衛星システムの基礎が完成し、1999年11月20日の宇宙船「神舟号」の発射成功により、中国の有人宇宙飛行の幕も開いた。

 2002年12月30日には、「神舟4号」の打ち上げに成功し、有人宇宙飛行の最後の実験が終了した。2000年11月に発表された白書『中国の宇宙飛行』には、今後10年間に、「月面探査を主な目的とする宇宙探査の事前研究を展開すること」、すなわち、2010年に月面着陸を実現することが、明確な目的として記されている。中国人は、少しずつまい進していく。