ここ数年来、チベット自治区は経済発展に拍車をかけるとともに、生態系環境の保護にも力を入れ、五年をかけて自然保護区8ヵ所を増設させようとしている。そのうち、自治区クラス自然保護区が5ヵ所、国家クラス自然保護区が3ヵ所だという。
統計データによると、02年末までに、チベット自治区は自治区クラス以上の自然保護区18ヵ所を建設しており、そのうち、国家クラス自然保護区は4ヵ所に達し、自然保護区の面積は40.08万平方キロで、自治区国土面積の約33.4%を占めている。
自治区環境保護局の陳顕順局長は、今までの五年間に、自治区環境保護局はラル(拉魯)湿地、チベットのナムツォ(納木錯)などの自治区クラス自然保護区5ヵ所に対する審査、申請を終え、重要生態系機能圏、資源開発区と生態系の良好な地域によって異なった保護措置を講じ、ヤルツァンポ(雅魯蔵布)河発源地の国家クラス生態系機能保護区を設け、ラル湿地、チベットのナムツォなどの重点自然保護区の建設と管理を強めていると語った。
また、自治区生態系環境の現状調査と自治区生態系機能圏の画定もおこなわれ、「チベット自治区生態系環境の現状調査レポート」も書き上げられ、自治区生態系環境の現状調査データバンクも構築されている。
「今年3月10日、国務院新聞弁公室はわざわざ『チベットの生態系環境と保護』白書を公表し、チベットの生態系環境建設と環境保護事業の発展、生態系環境建設と生物多様性保護、経済発展における生態系環境の建設と環境保護、生態系環境保全型鉄道の青海―チベット鉄道の建設、持続可能な発展戦略という五つの面から、客観的、公正的かつ系統的、一括してチベット生態系環境の状況とチベットの生態系環境を保護、改善させるうえでの中国政府の多大な努力を明らかにしている」。
(「新華社」より)2003年4月10日
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