孫鋼・国家旅遊局副局長、
「中国は依然として最も安全な観光地だ」と強調


 国家旅遊局はこのほど、中国に事務所を持つ各国の航空会社や旅行社の責任者70人余りを集め、観光の現状について説明会を開催した。

 この中で、孫鋼副局長「外国人は安心して中国旅行ができる」と強調した上で、「わが国の観光業は近年、世界で最速の発展を遂げている。今年1月と2月には、海外からの観光客は延べ1586万人と、前年同期に比べ9.25%増加した。外貨収入は31億6400万ドルに達し、15.6%増えた。3月は中旬までやはり急増の傾向を維持していたが、それ以降は、海外のメディアが中国で新型肺炎が蔓延していると盛んに宣伝したため、中国のイメージは著しく歪曲され、海外からの観光客数に一定の影響が出ている」と強調した。

 国家旅遊局が今回、旅行関係者を集めたのは、先ず各国の駐在員に"安定剤"を服用してもらった上で、中国に自ら身を置く者として海外メディアが盛んに行っている誇張な報道に反駁してもらいたい、との期待があるからだ。

 衛生部の張文康部長はすでに記者会見を開き、「一部の地区で発生した新型肺炎は決して海外で誇張されているような"蔓延"の状態にあるのではなく、すでに有効に食い止められた。中国での仕事、生活、観光はいずれも安全であり、広東省が病原体の発生地であるとする科学的根拠はない」と明確な回答を示している。

 孫副局長は「旅遊局としては今のところ、海外からの観光客が感染したとの報告は聞いておらず、中国でのすべての観光活動は平常どおり行われている」と強調するとともに、今後旅遊局が講じる措置として(1)国内では、各地方の観光管理機関に対し、衛生機関と協力して重点観光地や名所、ホテル、鉄道や船舶などの衛生・検疫を強化するよう求め、患者の発生を未然に防止する(2)国外では、外国駐在事務所などに対し、対外宣伝をスムーズに進め、張文康・衛生部長の2回にわたる記者会見の内容を駐在する国や地域に伝えるよう求め、各国の旅行社や住民の信頼を回復する――の2点を明らかにした。

 また5月1日のメーデーから始まるゴールデンウイークに関して、孫副局長は「各関係機関はこの時に積極的に行動を起こし、海外からの観光客誘致とともに、国内観光の発展にも力を入れていかなければならない。中国の観光市場は大きいが、市場全体の約70%を占めるのが国内観光だ。ゴールデンウイークという、数千万人が流動する7日間の連休を機に必ず、全世界に、わが国は依然として投資に最も理想的な沃土であり、最も安全な観光地であることを知ってもらわなくてはならない」と強調した。

(「チャイナネット」より)2003年4月10日