「水資源の持続可能な利用の実現が新時代の治水の総体的目標だが、現地の景勝地の整備を強化して観光業を発展させることが、治水目標の実現にとって重要な措置となる」。
水利部の陳雷副部長は先ごろ開かれた「第1回国際水利観光展示会・商談会」でこう強調した。
陳副部長は「この5年来、政府は水利整備に3562億元を投入してきた。河川の堤防強化ではすでに3万5000キロに達し、長江・三峡ダム建設の2期工事も間もなく完成する。黄河では小浪底などの水力発電所がすでに運用を開始しており、南方から北方に送水するプロジェクトもスタートした。これに伴い、新たな観光スポットが生まれつつある」と指摘。
その上で陳副部長は「全国にある8万4000を超すダムのうち、観光資源として開発できるところは80%以上ある。だが、開発されたのはまだその40%に過ぎない。水利工事で総合的な効果・利益を上げるため、水利部は水供給と発電とともに、観光開発事業にも力を入れていくことにした。ただ観光市場には将来性はあるが、開発には大量の資金や最新の環境保護技術、サービス関連施設の充実が必要だ。先進的な経営理念や成熟した管理ノウハウも必要となる。その意味で今回の展示・商談会は大規模な市場開発に向けたステップとなる」と強調した。
「第1回国際水利観光展示会・商談会」は水利部と旅遊局、湖北省政府の共催。国内外に水利を活用した観光地、開発可能な観光資源を紹介し観光業を発展させていくのが趣旨で、国内をはじめスペインやオーストラリアなどから60社余りの企業が参加、ハイテクを駆使した環境保護、生態重視型の水上娯楽設備などが展示された。
(「チャイナネット」より)2003年4月10日
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