戦国時代晩期には、秦の力が強くなり、周辺国を併合しようとしていた。秦王(始皇帝)は各国の敵となっていたため、多くの刺客に狙われていた。ジェット・リー扮する無名、トニー・レオン扮する残剣、マギー・チョン扮する飛雪、ドニー・イェン扮する長空などが、こぞって秦王の暗殺を試みた。長空、飛雪、残剣の助けを得て、無名は陳道明扮する秦王の10歩足らずの位置まで近づくチャンスを得た。しかし最後の最後で、天下は統一されるべきで、天下を治める適任者は秦王と悟り、心を変えた。
張芸謀が監督した映画『英雄』は、2002年12月20日に正式公開され、映画界で最も注目を集める話題となった。映画の中で張芸謀は、彼の真骨頂である「濃い墨、濃い色彩」による美しい表現で、観衆の支持を得た。特に劇中のマギー・チョンと章子怡が赤い衣装を身につけ、黄金色に輝くコヨウ林の中で決闘するシーンは、深い印象を残した。
同作品の構成、人物描写、叙事性などに関しては、「人物描写に深さがない」「ストーリーに無理がある」など、多くの批判を受け、物議をかもしたが、構成上の大胆な挑戦や、創作、視覚効果への高い要求、映画音楽や音響の追求が感じられる部分は好評を得て、公開から1週間だけで、1億元近い興行成績を上げた。
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