動物防疫システムがほぼ完備、
全国450カ所に監視ステーション


 農業部は1998年から20億元かけて23の省で動物防疫システムの整備強化を進めてきたが、これまでに全国300カ所に疫病監視報告ステーション、辺境地区150カ所に疫病監視ステーションを建設するなど、ほぼ完備した防疫システムが構築された。

 農業部が展開してきた整備強化の成果は以下のとおり。(1)6省の一部地域に新型動物疫病発生監視モデル地区を建設し、疫病の地域的管理がほぼ実現した(2)西部の一部省、畜産を主要産業にする12省の市・県でインフラ整備を進め、疫病監視体制が強化された(3)口蹄病やブタコレラ、ニワトリのニューカッスル病などの疫病を対象にした国家クラスの実験室、感染経路追跡検査室などが設立された。

 2001年から国が四川盆地や遼寧省の遼東半島、山東省の?東半島、吉林省の松遼平原、海南島などに重点的に建設してきた新型動物疫病発生監視モデル地区では、ブタや家禽、家畜の死亡率が大幅に低下するなど著しい成果を上げている。畜産品の輸出が全国的に下降している中、同地区の2002年の輸出は50万トンと好調。またモデル地区の建設で牧畜業の対外開放が促進されたことから、外資の導入など、域内企業に発展に向け大きなビジネスチャンスが訪れた。

 インフラ整備とともに、一連の重要な動物疫病防止治療計画や応急対策が実施されたほか、疫病の監視、予防免疫、検疫、閉鎖、隔離、屠殺、消毒などの技術・措置が徐々に制度化されつつある。2002年からは家畜に対して免疫標示制度を実施。家畜の耳にラベルを付け、詳細に記録した動物の免疫や飼育、投薬の状況をデータベース化するとともに、免疫や検疫作業を加速したことで、疫病の発生にすぐさま対応できる態勢が整った。

(「チャイナネット」より)2003年4月24日