「数多くの瀑布群や鍾乳洞群、縦横無尽に交錯する地下水によって、典型的なカルスト地形の広西チワン族自治区靖西県に大規模な地下水系が存在していることが実証された。こうした豊富な地下水資源や瀑布、鍾乳洞は溶岩地質の研究にとって"活きた化石"であり、世界の観光資源としても貴重な財産だ」。中英共同探検隊による洞窟調査に参加した中国側の代表、中国地質学会洞窟研究会々長の朱学穏教授はこう強調する。
国土資源部は英国のコーエン・カロン氏をリーダとする調査隊を招聘し、朱学穏教授を中心とする中国隊と共同探検隊を結成、3月12日から23日まで広西チワン族自治区靖西県の8つの郷・鎮35カ所にある洞窟を調査した。測量距離は13キロ、どの洞窟にも地下水が流れていた。
靖西県は雲南・貴州高原の縁に位置し、ベトナムと国境を接する県で典型的なカルスト地帯。山紫水明、風光明媚、起伏する山々、数々の洞窟は、探検や科学調査、観光的にも価値は高い。
調査では、湖潤鎮教育屯付近の山麓で地下水が流れる大規模な洞窟が見つかった。5日間連続の洞内探検の結果、この洞窟は地下河川の末端にあり、洞の高さは45メートル以上、水深は最深で20メートル余りあることが判明。流れは緩やかで水は鏡のように透き通り、水面下には怪石が重なり合い、洞内には急峻な無数の瀑布がぶつかり合いながら流れ落ち、石筍がぎっしりと並んでいた。水面に倒影された"林峰"はまさに秀麗で壮観。地下水は暗闇のなかを2キロほど流れて別の流れに合流していることが分かった。
また、古竜山の3カ所で峡谷を発見。どの峡谷も洞窟で結ばれており、朱学穏教授は「こうした奇観は世界的に非常に珍しい」と話す。探検隊による調査は今も続いている。
(「チャイナネット」より)2003/4/4
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