中国科学院は研究機構整理統合に大鉈を振るい、既に20余ヵ所の研究所が姿を消している。しかし3月26日、中国科学院の路甬祥院長は「中国科学院は北京遺伝子研究所、青蔵(青海・チベット)高原研究所、上海栄養科学研究所などの新しい研究機構を設立中である。近年、中国科学院は一貫して減量してきており、これが初の自己拡張措置である」ことを明らかにした。
1998年から実施されている知識刷新プロジェクト・テストポイント以降、中国科学院は自らの科学技術組織構成に対する調整を行ってきた。数多くの同領域、同地域の研究所を整理し、数学研究院、上海生命科学研究院などの大型研究機構に統合している。中国科学院の責任者は「陳腐な学科に対する戦略的調整を継続する必要がある」との認識を示している。
現在、陳腐な学科という古い殻を打破すると同時に新興クロスオーバー学科の前衛的位置をも強化している。路甬様氏は"現在設立中の上海栄養科学研究所は栄養と健康の関係を研究する機構である。該研究所はわが国の増加する一人っ子、高年齢化、都市化に適切に対応するため、系統的に少年、老年、成年に対する栄養と健康を研究している。新たに設立された研究所は開放モデルを採用、国際的な科学者を招聘し共同で設立計画を立てており、完成すれば国際化された研究所が出現することになる。
科学史を紐解けば、重大な科学技術の発明は学科クロスオーバーの結果であることが明らかである。中国科学院は周到且つ慎重に一連のクロスオーバー学科の研究所設立計画を進めており、クロスオーバー学科の開設強化は中国科学院が科学技術刷新発展を実現するための重要な構成部分となっている。
(「チャイナネット」より)2003/4/4
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