『財経界』 中国に投資する


 

 世界銀行はこの2年間、北京、上海、広州、天津、成都の5都市についての大規模な調査研究を行い、その中で、『中国の投資環境の改善』というレポートを作成した。レポートは、マクロ的な政策環境や体制環境などの4つの観点から、中国の現在の投資環境に対する分析を行った。

 それによると、中国はその他の転換期の国家(経済体制改革を進める国家)と発展途上国と比べ、多方面にわたり投資環境が優れていると認識。しかし、中国内部は、投資環境が必ずしも一定しているとは限らないなどの問題がある。

 世界銀行は、1500社の調査比較を通して、上述した5つの都市の投資環境には大きな差があることを発見した。

 上海はグローバル化や金融サービス、市場への進退出の条件、労働力市場の弾力性の面で最もすぐれている。広州は、労働力市場に弾力性があり、市場への進退出がスムーズで、政府機関の効率や民営部門参入の面で、最もすぐれている。

 北京は中間に位置し、明らかな長所もなければ、短所もない。天津の長所は、民営部門参入面に現れている。成都は、調査の中では唯一の内陸都市で、ほとんどの面で(他の4都市より)立ち遅れている。しかし、民営部門参入の割合は高く、すぐれた技能と突出した技術があるという。