呉邦国・全国人民代表大会常務委員長は5日から6日にかけて、日本社民党の土井たか子党首、公明党の神崎武法代表、日本共産党中央委員会の不破哲三委員長、民主党の菅直人代表、保守新党の熊谷弘代表と相次いで会談した。
呉委員長は会談の中で「中国の新指導体制は、中日友好関係の発展のため、両国が各分野で交流・協力を推進することを大変重視している」と述べ、「中日両国は世界で影響力が大きい国で、両国政治家は高度な戦略と長期的視野をもって、アジアや世界情勢の大局から中日関係を捉えなければならない。同時に、中日双方が注目している問題を慎重かつ適切に処理すべきだ」と指摘した。
また、呉委員長は「日本の各政党の友人が中日関係を発展させ、党の連携を強めるため、積極的な取り組みを継続することを希望する。全人代と日本の国会との関係は中日両国関係における重要な部分である。中国は日本の各政党議員と連絡・協力を強めたい」と述べたうえで、斉斉哈爾(チチハル)市で発生した旧日本軍遺棄化学兵器による事故に対する中国の立場を表明し、日本の各政党が同問題の早急かつ適切な解決に取り組むよう希望した。
土井党首は「過去20数年間で日中関係が進展し、社民党と中国共産党の交流も深まってきた。日中友好はアジアや世界にとってきわめて重要だ」と述べ、「故周恩来首相の『歴史を鑑(かがみ)として、未来に向かう』という話を深く心に刻まなければならない」と続けた。
神崎代表は「公明党では政治家の世代交代が進み、たくさんの若い政治家が現れてきており、日中友好事業を推進する重要な力となる」と述べた。
不破委員長は「日本共産党と中国共産党の党関係の正常化以来、双方の往来が急速に発展し、形式面や交流の実質的内容面でも新たな進展がある」と述べ、日本共産党は1つの中国の原則を今後も支持し、また過去の侵略戦争に対する反省と、正確な歴史観を持つ必要があるとする認識を示した。
菅代表は「民主党は対外関係を進展させる中で、日中関係を最重視している」と述べ、斉斉哈爾の旧日本軍遺棄化学兵器事件による被害者に対して、見舞いと遺憾の意を表し「過去の不幸な歴史が残した危険が、中国国民の生命の安全を依然として脅かしており、日本は責任ある態度で同問題を適切に解決しなければならない」と示した。
熊谷代表は「保守新党は成立から歴史の浅い小さな政党だが、党員は日中友好関係の発展に熱心で、中国共産党との交流を強化していきたい」と述べた。
「人民網日本語版」より 2003年9月8日
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