香港の銀行、個人向け人民元業務を正式スタート


 香港の銀行で25日から、個人向け人民元取扱い業務が正式にスタートした。中国銀行(香港)、スタンダートチャータード銀行、東亜銀行など香港の銀行数十行で、人民元による預金・両替・送金が可能になる。人民元建てクレジットカード業務も近く実施される予定。

 人民元建て預金で、各行はそれぞれ異なる金利を打ち出した。東亜銀行の人民元建て預金は基準年利0.5%だが、新業務スタートに合わせたキャンペーン期間中はさらに0.18%が上乗せされる。中国銀行(香港)では、業務開始後のキャンペーン期間中、普通預金は年利最高0.5%、定期預金は年利最高0.55%とする。チャータード銀行は年利0.5%〜0.7%。DBS銀行では、普通預金は年利0.48%、定期預金は0.48%〜0.78%とする。
香港の銀行は、個人向け人民元業務の開始に当たり、預金の資金効率や試算に応じて独自の金利を決定している。今後もしばらくは変動する可能性があるが、次第に一定の水準に近づく見通しだ。

 両替・送金業務では、東亜銀行や中国銀行(香港)などが現在、両替手数料の免除サービスや、送金手数料の割引サービスを行っている。

 大陸部と香港は近年、経済面での往来が日増しに緊密化している。特に大陸部の一部都市で香港・澳門(マカオ)への個人旅行が解禁されて以来、大陸部からの観光客が大幅に増加した。香港では、人民元がすでに香港ドルに続く第2の通貨となっている。

              「人民網日本語版」 2004年2月26日