中国、西部地区の基礎教育の発展に努力


 中国の周済教育相はこのほど北京で、「中国は西部地区、特に西部の農村地区への基礎教育の投資をさらに強化し、2007年まで、経済が立ち遅れていた西部地区で、85%以上の子供が小学校から中学校までの9年制義務教育を受けることができるようにする」と述べました。

 中国は発展途上国であり、教育の普及は地域の間、都市部と農村部の間では大きな差があります。2000年に、中国では9年制義務教育が基本的に普及されたものの、経済が立ち遅れている西部地区、特に西部の農村地区ではその普及率がまだ低いです。一部の子供は家計の困難或いは辺鄙なところに住んでいることなどの原因で教育を受けることができません。この問題を解決するため、中国の周済教育相は「西部農村地区の教育、特に義務教育を発展させるのはこれから教育省の主な活動である。中国は西部農村地区への教育の投資をさらに強化する」と指摘し、「今後、教育省は教育財政の資金を主に農村部に投入し、農村教育、特に農村の義務教育を大いに強化する。今後数年間に、西部農村地区へ投入する資金が毎年百億元余りに達する。これまでになかったこのような巨額の投資は中国が西部地区の教育レベルを高め、特に西部地区の基礎教育のレベルを向上させる決意を示している」と述べました。

 中国政府は教育への投入をさらに強化することを通して、その教育発展の計画を実現しようとしています。つまり、2007年までに、西部地区で子供が9年制義務教育を受ける比率を現在の70%未満から85%に引き上げ、また、青年と壮年の読み書きできない文盲率を5%以下に下げることにしています。

 寄宿制学校教育は中国の教育部門が農村地区で学生の住所が分散し、地元の学校の教育レベルが低いなどの問題を解決する主な方法の1つです。いま、中国は西部農村地区で幅広い範囲でこの方法を取っており、学生たちを設備の良い、また、教師陣レベルの高い学校に就学させています。普段は学校に寄宿し、週末は家に帰ることになっています。

 中国西部農村地区の基礎教育をさらに発展させることについて、周済教育相は「今後、中国は農村教育の総合的改革を深め、貧しい学生への援助制度を完備させ、小中学校教師陣の建設を強化し、農村部小中学校の現代的遠距離教育プロジェクトを実施する」と述べ、 また、「9年制義務教育が普及されている地区では、学校の条件を改善し、教師と校長の素質を全面的に高め、教育の質をさらに高めなければならない」と強調しました。

 伝えられるところによりますと、中国は5年間をかけて、農村部のほとんどの中学校にコンピュータ教室を設け、また、小学校にビデオやテレビなどの設備を整える遠距離教育施設を建設し、子供たちも現代的な手段で大都市の有名な教師の授業を受けることができるようにするとのことです。

                     「CRI」より 2004/03/29