黒竜江省はこのほど、中央政府の「第１号文書」の精神を全面的に貫徹するため、良質の穀物生産の発展をめざすなど多項目にわたる支援策を打ち出した。この支援策が実施されれば、全省の農民１人平均純収入はさらに５％増加する。

　黒竜江省は国内最大の商品穀物の生産基地だが、この数年来、農民の収入増の遅れが大きな問題となっていた。このため共産党省委員会と省政府は当地の実情を考慮して今年、農民の収入増を確保するため29項目におよぶ重点支援策を実施していく。具体的には、穀物総合生産能力を引き続き保護・向上させる◇大豆やトウモロコシ、水稲、稲の栽培区域を合理的に配分する◇規模化、専業化された優良穀物生産基地の建設を加速する◇大規模牧畜業の育成を加速する◇製品の細密加工を発展させる◇産業化チェーンを拡大する◇農村労働力の移転を推進する◇農村労働力の移転に向けた就業環境を改善する◇グリーン食品産業戦略の拡充を促進する◇中核企業を発展させる◇農村部の都市化を加速する◇農業関連科学技術の研究と普及を強化する◇農業関連情報サービスシステムを健全化する◇農地の水利と生態環境整備を強化する◇農村部での税・費用徴収改革を引き続き推進するなど。

　農民の収入を確実に増加させるため、同省は発展計画を作成すると同時に関連する保障措置も講じており、年内に（１）18億元の穀物リスク基金から直接、農民と土地開拓者に助成金を支給する（２）5000万元を調達し、新規設立する50の農業機械作業協同組合を重点的に支援する（３）優良種を対象に助成する品種と栽培面積を拡大し、良質の小麦や油性の高い大豆、トウモロコシ生産向けのほか水稲の生産も助成範囲に組み入れる（４）農業関連技術の刷新と成果の普及、ハイテク成果の実用化用の資金6000万元を調達する――の措置を講じていく方針。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「チャイナネット」　2004年3月29日