2003年中国人権事業の進展


 中国国務院報道室は30日、「2003年中国人権事業の進展」と題する白書を発表しました。白書は大量のデーターと事実を通じて、去年、中国の人権事業が各分野で収めた新しい進展を詳しく紹介しています。今日の中国リポートは、これについてお話ししましょう。

 1991年に中国政府が初めて「中国人権状況」白書を発表して以来、毎年、異なる人権分野に対し関連内容を発表しています。今日発表された「2003年中国人権事業の進展」と題する白書は、全文およそ16000字、9つの部分からなっています。

 中国は生存権と発展権が最も基本的な人権だ、と認めており、今回の白書は「2003年、中国の1人当たりのGDPが初めて1000ドルを突破し、すでに重要な段階に入ったことを意味している。国民の総合生活レベルが引き続き高まっている」と、まず指摘しました。

 中国政府は去年、農村の貧困扶助と開発のために300億元近くを投入し、衣食問題がまだ解決されない住民が20年前の2億5000万人から、去年は2900万人に下がりました。

 白書は「エイズの予防・治療などの面で、中国は2003年から、農家と貧しいエイズ患者に多くの援助を提供し、その内には、抗ウイルス薬物を無料で与えることが含まれる」と指摘しました。

 これと同時に、中国では、突発公共衛生事件への警報と緊急対応メカニズムや、病気の予防・抑制体制などが構築・完備され、都市部住民の基本的な衛生保健条件を更に改善させています。現在、中国人の平均寿命は新中国成立前の35才から74才となりました。

 白書はまた、ここ一年来、中国の立法機関が「住民身分証明書」、「道路交通安全法」などの多くの法律を審議・採択し、人を本とし、人権を尊重・保障する基本精神を充分に示しています。このほど、中国最高立法機関は現行の憲法の部分内容に修正を行い、「国家は人権を尊重し保障する」や「公民の合法的な私有財産は侵害されない」などの、国民の利益と密接な関係がある内容を増やしています。現在、中国では、憲法を中心とする完備した法律体系が初歩的に構築され、公民の各項目の基本権利が更に保障されています。

 政府の政務情報を公開させるために、2003年、各クラスの人民政府は報道官制度を構築・完備させています。これらの制度は、公民に、より多くの情報を知る権利や監督権利、公共業務への参与の権利をもたせます。

 中国は9億人の農村部住民を持つ国で、去年、中国政府は農村からの出稼ぎ労働者の給料の滞納や、労働環境が悪い、などの問題を総合的に整頓し、農業への投資の増加や農業税収の減免などの多くの措置を通じて、農家の収入を増加させ、農家の合法的な権益を着実に維持しています。

 白書は、婦人や児童、身体障害者の権益の維持や、少数民族の平等の権利それに人権問題について外国との交流と協力、などの面で収めた活動を詳しく紹介しました。

 白書は最後に、自然、歴史、発展レベルなどの要素によって制約され、中国の人権状況には依然として多くの問題点が存在している、と指摘しています。しかし、中国政府はこれらの問題を非常に重視し、人権状況を更に改善させるため、効果的な措置を引き続き講じることにしています。

                         CRIより 2004/3/31