中国、今年900万の就職チャンスの増加を目指す


 中国政府は今年の就職目標として900万の新しい就職チャンスを創出する計画を立てています。これについて、中国労働社会保障省の高官がインタビューを受けた際、「この目標を実現させるため、政府は三つの措置を講じている」と話しています。

 2004年中国の就職事情は依然として厳しいものです。構造調整と企業改革のテンポが速められることに伴い、全国のリストラされた失業者数は1400万人になっており、再就職の圧力は非常に大きいものです。この問題を解決するため、国家労働社会保障省は今年三つの措置を講じ、900万の新しい就職チャンスを作ることに努力しています。これについて、国家労働社会保障省研修訓練就職局の馮政氏は、「これらの措置の中で一番重要なのは、就職と再就職に用いられる資金が大幅に増えることだ」と述べています。「今年、中央財政から出す就職用資金は、去年の47億元から83億元に増え、主に失業者の社会保険への手当て、職業仲介と再就職の技能訓練への手当て、及び小額担保貸付への利子補助などに充てられる」と説明しました。

 伝えられるところによりますと、今年の政府財政予算案はすでにこのほど閉幕した全国人民代表大会で審議され、可決されました。現在、これらの資金を各地に分配する作業が順調に進められているとのことです。

 今年実施するもう一つの重大な措置は、失業者により多くの就職チャンスを提供するため、その再就職能力の向上を強化することです。2004年から2005年まで、国家労働社会保障省は合わせて800万余りの失業者に対して技能訓練を行い、訓練を受けた失業者の再就職率は50%に達する見込みです。そのほか、一部の失業者に対して、創業訓練を提供し、この訓練を受けた失業者の創業成功率は50%以上に達すると見られています。

 この訓練の目的性、実用性及び効率性を確保するため、国家労働社会保障省は関係部門と共に、決まった場所で再就職技能訓練を行うことにしています。これと同時に、訓練機関と求人企業の連絡ルートを作り、訓練機関に定期的に労働力市場の需要情報を提供することによって、より合理的に訓練課目を設け、実用性の高いものを取り入れるように指導しています。

 このほか、辺鄙な地区と貧困地区の失業者にも再就職技能訓練を提供するため、国家労働社会保障省は衛星デジタル技術、インターネット技術及びテレビやラジオ放送などを利用して、通信教育を推し進めています。

 また、今年、政府と関係部門の就職チャンス創出活動への評価システムはさらに完備されることになります。今年の就職チャンス創出目標はすでに、各級の行政機関で実施され、省、市、県及び区まで、いずれも就職促進サービス網が確立されています。「現在、国内のすべての区まで、就職と再就職に関連する機関が設立され、この事業は専門的な人によって進められている。このようなサービス網を通して、長期的な就職促進メカニズムの確立は期待される」と話しています。

                       CRIより 2004/4/5