2003年のWEBサイト数、前年比60.3%の増


 国務院信息(情報)化工作弁公室が先ごろ公表した「2003年中国インターネット情報資源の数量に関する調査報告」によると、WEBサイトの数は2003年12月31日現在、全国で昨年同月に比べ60.3%増えて約60万件に達した。

 同報告によると、データベースは約1万7000件で同2倍の増となった。国務院信息(情報)化工作弁公室推進応用グループの趙小凡座長は「各指標の高い伸び率は情報資源が急速に充実していることを物語るものだ」と説明。

 だが同時に、報告からはデジタルデバイド(情報格差・情報技術の利用可能性により経済面などで格差が開くこと)が一段と悪化するなど、インターネット発展の不均衡が見て取れる。WEBサイト数では華東や華北、華南の3地区が全国総数の9割近くを占め、上位4位にランクされる北京と広東、浙江、上海で同56.8%、ドメイン名の数ではこの4省・直轄市で全国の50.6%を占める。情報産業部では「インターネットの発展状況を見ると、東部では速いが西部では遅く、都市部では速いが農村部では遅いといった特徴が顕著だ。ネット資源は経済や教育、文化などの発展した地域に集中し続けており、デジタルデバイドは東部と西部、都市部と農村部の間でさらに進んで重大な社会問題になる可能性がある」と指摘する。

 また報告を仔細に分析すると、データベースは大幅に増加したものの、低レベルで重複した内容のものが目立つ。こうした傾向は各方面に対し、情報量の急速な増量を求めるだけでなく、質的向上にもさらに注意を払うよう警鐘を鳴らしている。

 今回の調査は国務院の委託を受けて中国インターネット情報センターが実施。インターネット情報資源数に関する調査はこれで3回目になるが、調査方法や範囲、結果の分析法などが改善された結果、現在抱えている問題点などがほぼ明らかになった。報告内容は今後、情報資源の開発・利用の指導に活用される。

                     「チャイナネット」 2004年4月5日