中国外務省、「中日間のハイレベルの相互訪問に
日本は条件を作るべきだ」


 中国外務省の孔泉スポークスマンは8日北京での記者会見で、「日本側は真に誠意を以って、これまでの問題を適切に解決し、両国のハイレベルの相互訪問に条件を作り出すべきだと中国側は主張する」と強調しました。

 孔泉スポークスマンはこれについて、「中日両国の政治関係は周知の原因から一定の困難にぶつかっている。かの歴史問題は中日関係の政治的基盤であり、日本がアジアと国際社会からの真の信頼を得られる重要な条件である。中国側の靖国神社問題での立場ははっきりしている。侵略の歴史を反省するという承諾を確実に守り、被害国人民の感情を傷つけるようなことを二度としないよう日本の指導者に要求する。アジアはいま、未曾有の発展のチャンスを迎え、国際環境はアジアに相互信頼、互恵、平等と協力の新しい安全的理念を打ち立てるよう求めている。アジア諸国は、歴史的教訓を汲み取り、平和発展の道を歩むため尽力すべきだ」と強調しました。
 孔泉スポークスマンは更に、「欧州委員会のプローディ委員長がまもなく始める中国への公式訪問は、中国とEUとの相互理解と互恵協力を促すに違いない」と述べました。

 孔泉スポークスマンはその際、「中国側は、プローディ委員長と政治、経済、科学技術など幅広いテーマについて会談を行う。新しい国際情勢の下に、中国とEUは多くの重要な国際問題と地域問題で、共通の利益と見解をもち、双方はいずれも協力と交流を一層強めたいと願っている。また、中国とEUは、政治、経済、文化と教育など多くの分野での交流と協力を一層発展させたいと期待している」と語りました。

 孔泉スポークスマンは、「中国はいまのイラク情勢のたえまない悪化に憂慮しており、イラク問題は国連の枠内で解決されるべきだと主張している」と強調しました。

 孔泉スポークスマンは、このことについて、「中国はイラクで発生しているすべてを傍観することはできず、最近の紛争のエスカレートに不安を抱いている。国連安保理の常任理事国として中国は、各側が冷静を保ち、現れた問題を平和的に処理するよう心から望み、暴力事件をいち早く終わらせ、イラクの安全と安定を実現させるよう願っている。また、国連のアナン事務総長は国連チームのイラク派遣を提案したが、中国はこれを歓迎する。国連チームのイラク到着後、イラクの各側が実行可能な政治方案を提出し、"イラク人によるイラク統治"とイラクの持久的安定を実現させるよう中国は望み、関係各側がこのための条件つくりに尽力するよう期待している」と述べました。

 孔泉スポークスマンは、この他、中国の回良玉副首相が4月に17日から27日にかけてブラジル、チリ、コロンビアの三国を公式訪問すること、中国の李肇星外相が、4月下旬にスウェーデン、アイルランド、フィンランドとロシア4国を公式訪問し、4月の17日と18日の両日、ベルリンで開催されるアジア欧州会議の第16回外相会議に出席すること、またチェコのクラウス大統領が4月の16日から23日まで中国を公式訪問することを発表しました。

                      CRIより 2004/4/9