タクラマカン徒歩横断成功の道のり 中日合同探検隊


  北緯39度線に沿ってタクラマカン砂漠の徒歩横断に挑戦していた中日合同探険隊がこのほど、目的地である新疆ウイグル自治区若羌(チャルクリク)県吾達木郷吐戸村に到着した。タクラマカン砂漠は、「死の海」とも呼ばれる。

 中国人が旧正月を祝っていた1月23日、中日探険隊は同自治区麦蓋提(マルキト)県の東80キロ地点から出発。ラクダ騎乗と徒歩により、北緯39度線に沿って西から東へとタクラマカン砂漠を横断し、4月5日に若羌県に到着した。全コースの直線距離は846キロメートル、迂回部分も含め実際に踏破した距離は約1500キロメートルに及ぶ。73日間の旅で、合わせて4回の補給を行った。

 タクラマカン砂漠は同自治区タリム盆地の中心部にあり、面積はアフリカのサハラ砂漠に次ぐ世界第2位。「タクラマカン」とは現地のウイグル語で「一度入ったら生きては戻れない場所」を意味し、タクラマカン砂漠は「死の海」とも呼ばれる。

 19世紀末、欧州の探検家が初めてタクラマカン砂漠の探検に挑戦したが、横断には失敗した。1990年代には中・英探検隊、中・米探検隊がそれぞれ砂漠の南縁に沿って横断に成功。この時はオアシス沿いのルートを選んだため、十分な補給が行えた。今回の中日合同探検隊は北緯39度線に沿っての横断で、厳しさでは以前の探検を遥かに上回る。

 同探険隊のメンバーは29人。うち日本側は54歳〜78歳までの11人とNHKテレビの記者3人の計14人。中国側は探検隊員5人と現地のラクダ使い10人。案内人はおらず、探険隊は全行程の方向判断に全地球測位システム(GPS)を用い、衛星電話で外部との連絡を取り合った。

 今回の探検は、中青旅新疆国際旅行社公司と日本探険協会が共同で計画・組織した。

                    「人民網日本語版」 2004年4月9日