北京の肥満児、10年間で5〜7倍増


 本市児童2万人を対象にして"子供の成人病"に関する流行病調査をしたところ、肥満、高血圧、糖尿病のような慢性病は大人だけの病気では無くなり、"子供の成人病"はもう珍しくなくなっていることを判明した。しかし、"子供の成人病"の発病率、診断基準、予防については未だ定説が無い。最近、"子供の成人病"を専門に研究する総投資額400万元を越える市科学技術計画重点プロジェクトが発足し、3年間にわたって2万人の子供を対象とした大規模な流行病調査を行っている。

 肥満はすでに北京市児童の主要な流行病となっており、最近10年間の北京市児童肥満率は5倍〜7倍に上昇している。しかし児童肥満は独立した慢性病ではなく、肥満児は高血圧、血脂不正常、インシュリン血症に罹るリスクも4倍〜12倍に増加している。多くの臨床医は肥満児の増加につれて、過去に稀であった子供の非先天性糖尿病患者比率が現在8%から45%に上昇していることを確認している。

 首都児童医学科学研究所の流行病研究室主任でありプロジェクト責任者の米傑博士によると「現在、北京地区の小児疾病予防は依然として前世紀五50年代の小児疾病であった貧血、回虫感染、虫歯、トラコーマ、営養不良、視力低下などの6種への対応は主力であるが、すでに現在の子供たちの健康予防管理には適切でなくなっており、早期の肥満篩わけ、適切な対応ができなくなっている。実際、早期に肥満児に対する的確な心理的、行為上の改善を行い、飲食のバランス、適切な運動計画、臨床治療、トレース監視測定を行えば、子供たちの生涯その結果を享受することができるのです」と語っている。

 知るところによると、この科学研究プロジェクトは首都児童医学科学研究所、児童医院、協和医院、疾病抑制センター、婦人幼児保健医院などの北京の優秀な技術力を集中して、3年間にわたって2万人の子供に対し肥満、高血圧、糖尿病などの成人病の流行病学調査を通じ、罹患率、危険要素などの最新データを得、選択基準、診断基準を確立し、北京市の"児童成人病"に関する空白状態を補填している。

 このほど開かれた児童糖尿病患者絵画コンクールの席上、北京協和医院内分泌専門家が児童糖尿病患者の生活面における三大問題について講演し、彼女は全社会がこれら病気の子供が健康な子供と同じよう学習し、生活することができるよう支援することを呼びかけた。統計によると、北京市の児童糖尿病患者は既に4万人に達している。

                        「チャイナネット」 2004/04/13