浙江・黒竜江省、ロシア市場を共同開拓へ


 浙江省は民間製造企業の躍進が目覚しい。一方、黒竜江省は実力を備えた歴史ある工業基地。両省の政府は先ごろロシア市場を共同開拓することで基本合意した。

 ロシア市場はこの数年来、両省が多元的な販売促進を展開している重要な地域。統計によると、浙江省の対ロ貿易総額は2003年に11億5000万ドルと、前年に比べ69%の増。うち輸出額は8億3000万ドルで、同省にとって第2の輸出市場となった。黒竜江省の対ロ貿易総額はこの12年間で累計197億5000万ドルにのぼる。2003年は29億6000万ドルに達し、全省の輸出入総額の55%超を占めた。

 浙江省では製造業の主力は民間企業。日用品や軽工業製品は良質で廉価であり、重工業は発達しているが軽工業基盤が未整備のロシアについて言えば、市場開拓の余地は極めて大きい。黒竜江省はロシアと国境を接しており、約3500キロ続く国境線上の25カ所に通商地点、3カ所に貿易区が設置されているほか、極東地域への波及効果もあり、地理的強みは大きい。両省政府はこうした双方の強みを活かして、2国間貿易や輸出加工、資源開発、科学技術協力などの面でロシア市場を共同開拓することにしたもの。

 まず貿易拡大、資源開発、情報交流などから着手。両省の商談会や博覧会を活用して販売促進を展開するとともに、小額貿易拡大の協力方式を模索する。従来の協力プロジェクトを強化すると同時に、森林伐採や木材加工、漁業・科学技術協力関連プロジェクトを進める。浙江省の国際貿易促進ネットと国際投資促進ネットの両ウェブサイトにコラム「浙江・黒竜江省の対ロ貿易の協力と開拓」を開設し、両省の企業に市場・政策関連の情報を提供する。

                           「チャイナネット」2004/04/19