中国銀行、ポストの「官職名」を廃止へ


 中国銀行の蕭鋼行長(頭取)は16日に上海で開かれた「国際金融協会2004年春季メンバー大会」で、今年下半期には同銀行内の「行長」「処長(部長)」「科長(課長)」「主任」といった行政機関風の「官職名」を人事制度から一掃することを明らかにした。替わって導入されるのは、「総裁」「経理」など、企業制度に適した管理職のポスト名だ。

 蕭行長は「幹部のポストと行政の官職名との関係を断つのは、長期にわたり中国の国有商業銀行にはびこる『官』本位の考え方を排除することで、中国銀行を真に良好なコーポレートガバナンス(企業統治)システムを持つ商業銀行にしていくためだ」と語る。

 国務院の決定により、中国銀行は株式制移行を試験的に実施する国有商業銀行に選ばれている。現在はさまざまな改革が進行中で、人事制度改革も重要な一環だ。中国銀行の王兆文スポークスマンによると、人事制度改革により、中国銀行の職員は国有制企業の職員から株式制企業の職員となり、人事システムにも董事会(取締役会)、総裁、部門別の総経理(社長)、高級経理(上級幹部クラス)などの制度が導入される。

 中国人民銀行の周小川行長(総裁)は同会議の席上で、「国有商業銀行の改革の展望を楽観している。今後は中国の銀行業で、開放や競争をより進めていくべきだ」との考えを示した上で、「さらに強い勇気を振るい、国有商業銀行の改革を成功させる」と述べた。

                         「人民網日本語版」2004年4月19日