商務部、輸出商品のブランド戦略を推進


 商務部の傅自応部長補佐はこのほど広州交易会で記者会見し「貿易大国から貿易強国への転換を図るため広州交易会では今後、輸出商品の有名ブランド化を進めていく」との考えを強調した。

 商務部が講じる措置として傅部長補佐は(1)科学的に完備されたブランド評価メカニズムを確立する(2)ブランド戦略の推進に総体的にプラスとなる政策環境を整備する(3)商務部の公共サービスプロジェクトや公告メディアなどを通じてブランド商品のキャンペーンを強化する(4)ハイテク輸出企業の研究開発に助成金を拠出する(5)北米や欧州、東南アジアなど重要な輸出先での企業の市場開拓をさらにサポートする――の5点を挙げた。

 また傅部長補佐は「現在、独自ブランド商品の輸出額については統計がとられていないが、加工貿易ではOEM(相手先ブランドによる生産)商品の輸出が全体の50%を占め、一般貿易では半数以上がブランド品ではなく、貿易大国と言われる中国では、海爾(ハイアール)1社のみが『世界著名ブランド100』に名を連ねているだけだ。こうした現状を見れば、独自ブランド商品の輸出額が全体に占める比率が低いのは当然だ」と指摘する。

 OEM商品の輸出はハイテク利用度が低い、自主財産権が極めて少ない、付加価値が低いなど、典型的な価格重視型の貿易形態だが、貿易強国の一般に重視する品質型貿易形態ではない。低廉なOEM商品を大量輸出した場合、輸入国が反ダンピング(不当廉売)措置など非関税商障壁を設ける可能性があるほか、1人平均資源保有量の少ない中国は資源をさらに浪費することになる。

                        「チャイナネット」 2004/04/21