賀蘭山の岩絵、世界遺産認定を申請


 中国の重点保護指定文化財――賀蘭山賀蘭口の岩絵の世界遺産認定申請の作業がこのほど始動した。

 岩絵というのは、悠久なる歴史のなかで、古代の人たちが写実あるいは抽象的な芸術手法で岩に描いた絵である。中国は世界でも岩絵の分布が最も広い、内容が最も豊富な国の1つである。寧夏自治区と内蒙古自治区の境界地帯にある賀蘭山は岩絵が集中的に分布している地域であり、また、何万点もの岩絵が残っている賀蘭山の賀蘭口は最も代表的なものである。

 これらの岩絵は豪放な風格、簡潔な構図がその特徴で、内容は狩猟・放牧・戦争・舞踊・祭祀などの場面を描いたもので、狼、鹿、羊、犬、虎、馬などの動物の抽象的な符号も目にすることができる。人間の顔の絵は特徴的なもので、最もユニークな一点は、人間の顔の絵に西夏文字も記されている。

 2002年、寧夏自治区は賀蘭山の岩絵を保護するため、文化財保護地域を画定した。現在、この地域では、すでに2194点の岩絵が発見されている。

                    「チャイナネット」 2004年4月29日