鉄道の9割の輸送能力が緊急物資の輸送を確保


 経済の急速な成長と輸送能力の深刻な不足との矛盾を前にして、中国の鉄道部門は90%以上の輸送能力を当面差し迫って必要としている石炭、食糧、石油、化学肥料などの重点物資の輸送にあてることを決定した。これはこのほど南昌市で開かれた全国一部地域石炭・電気・輸送座談会で明らかにされたことである。

 伝えられるところによると、中国の鉄道部門はすでにこのために三つの措置を講じた。

 ――鉄道のスピードアップとコースの調整を通じて内部の潜在力を十分に掘り起こし、新規増加輸送能力資源を重点物資に傾斜させること。中国の鉄道は4月18日、5回目の広範囲のスピードアップとコースの調整をスムーズに実現し、鉄道全体で1840対の貨物列車を増発し、大口貨物の直通列車運行コースを181本按配し、121%増となった。これらの新規増加輸送能力の中で、石炭輸送コースは72%増の129本、もっぱら重点火力発電所71カ所と重点鉄鋼精錬所13社への供給のための運行コースは11本となっている。直通列車の貨物輸送の種類は石炭、鉱石とコークスから石油、食糧、鉄鋼などの重点物資にまで拡大された。

 ――輸送計画は重点物資に傾斜すること。重点物資輸送の大幅に増えた需要を満たすため、鉄道部は月間計画の作成において重点輸送を確保した。石炭輸送の面で、5月の輸送計画はすでに日平均積み込み4万3000両を按配し、昨年同期より15%増えた。食糧輸送の面では、中国の主な商品食糧基地としての東北地域の食糧輸送量は現在、すでに山海関以内(東北地域以南の地域のこと)への総輸送量の55%以上を占めている。

 ――重点物資輸送の編成と指揮を強化すること。伝えられるところによると、中国鉄道部はすでに月間計画、日間・作業班プラン、輸送案、資金決済、責任の追及などの面で組み合わせを強化し、作業を規範化させ、石炭、食糧、化学肥料、石油などの重点物資の車両配置、積み込み、機関車との連結、発車と通過の認可などいずれの環での優先権および行く先の制限を受けないことを確保しており、同時に鉄道部門と重点炭鉱、発電所、鉄鋼精錬所などとの多部門間の協調メカニズムをさらに整備し、生産、輸送、販売の結びつきを強化した。

                         「チャイナネット」 2004年4月29日