WHO専門家チーム、安徽省のSARS対策を評価


 世界保健機関(WHO)と中国衛生部の合同専門家チームは29日、安徽省の新型肺炎SARS(重症急性呼吸器症候群)対策に関する報告を聴取した後、同省の対策を積極的に評価した。

 同チームのメンバーで中国軍事医学科学院の曹務春研究員は、同省の徐立全副省長との会見で「安徽省は今回のSARS感染例を確認した後、多くの予防・治療対策を実施し、SARSを適切に抑制した。今後の作業計画も相当に充実している。専門家チームは安徽省の対応・措置の中から多くのことを学んだ」と述べた。

 曹研究員によると、合同専門家チームの今回の安徽省入りの目的は、主にSARS患者・宋さんの感染源と感染の経緯を調査することだ。宋さんが勤務していた実験室の調査も行う。同チームは安徽省の関係者と情報を交換し、協力していきたい考えを示した。

 WHO専門家でアイルランドのインフルエンザ専門家・ギルバート氏は「安徽省関連部門との話し合いや交流を通して、われわれは現地政府がSARS対策を強く重視していることや、衛生部門の積極的な態度、職員の自信を感じた。安徽省のSARS対策の成果に深い印象を受けた」と述べた。

 またギルバート氏は「安徽省が必要とするなら、WHOは別の専門家チームを現地に派遣して、関連の技術支援と助言を与える」と述べた。

 安徽省疾病抑制センターの責任者・李群氏によると、同省はSARSの基本的な抑制に成功した。感染者と密接に接触した人には、ここ7日間連続して新たな発熱などは見られず、以前に発熱や下痢などの症状が出ていた5人も、24日以降はほぼ健康を回復している。(編集KS)

                      「人民網日本語版」 2004年4月30日