アジア開発銀行、中国経済は冷めることなく今後2年は
成長率8%以上と予測


  アジア開発銀行は「2004年度アジアの発展展望」を発表し、中国の2004年度における経済成長率は8.3%に達するであろうと指摘した。この予測は世界銀行の7.7%という推算より高く、中国政府の7%という予定目標よりも遥かに高い。

 アジア開発銀行は、「中国政府が経済過熱の規制に努力しているとはいえ、2004年〜2005年の間、中国経済は急成長を維持し、2005年度の経済成長率は継続して8.2%に達するであろう」、「都市化と急激な増収により、中国の2004年〜2005年間の消費成長は約9%になる。投資成長が半分近く、つまり毎年約16%レベルにまで下降し、輸出が今後2年間成長を維持すれば、一部は税還付額減少の影響を受けて、増加スピードは15%前後に落ち着くであろう。中国と外国、特にアメリカとEUとの間の貿易摩擦は、2004年〜2005年の間にやや増加し、これも輸出増加に影響を与えるであろう。しかしながら、グローバル経済の復興は輸出入の増加促進を刺激するであろう」との見解を明らかにしている。

 しかし、中国は依然として銀行システム改革、国有企業改革、就職機会の創出、貧困者救済、社会保障改革など数多くのチャレンジに直面している。

 「アジアの発展展望」は、「中国には劣化の激しい土地、人類の居住に適さない土地に住んでいる或いは老齢、病気、身体障害などの理由で市場経済になじまない2800万人の絶対貧困人口がいる。最貧困人口の生活を保障するために、都市最低生活保障システムに類似した最低生活保障システムを確立する必要がある。現在の農村貧困者救済の重点もそれなりに調整し、主として一日当たり収入が1米ドルに達しない貧困人口への支援をすべきである」と提案し、「都市住民の急激な増収趨勢を利用し、消費支出を経済成長のための刺激剤とする役割以上の重要な役割を振り当てるべきで、新たな金融商品開発、新たな経済管理手段として利用する必要がある」と指摘している。

                        「チャイナネット」 2004/05/08