国家人口計画出産委員会の張維慶主任は8日、北京大学哲学部の開設90周年を記念して開かれた「2004年北京大学フォーラム・哲学フォーラム」に出席した。張主任は、「中国の人口が2043年ごろに15億5700万人になる見通しで、16億近くに達した後は増加が止まるだろう」との予想を示した。
張主任によると、中国では人口の構造的矛盾が先鋭化しつつある。一つは、出生人口の男女比の不均衡が拡大しつづけている点だ。2000年の第5回全国人口センサスでは、新生児の男女比が100:117にまで拡大し、0〜9歳では男性が女性に比べて1277万人多くなっている。もう一つは、高齢化の加速だ。65歳以上の人口は2020年には総人口の11.8%に、21世紀中ごろには総人口の四分の一に達すると見られる。さらに深刻なのは、農村部の高齢化が都市部よりも深刻なことで、高齢者の健康や社会保障という大きな課題が待ち構えている。
張主任は「中国では人口と資源・環境との矛盾が依然目立っている。中国の人口は、現在の科学レベルにおいて自然環境が支えることのできる限界に近づいている。膨大な人口は今後数十年にわたり、資源や環境に大きな圧力・影響を及ぼすだろう」と指摘する。
「人民網日本語版」 2004年5月9日
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