中国、民間教育事業の発展を促進


 中国の民営教育はここ数年迅速に発展し、これまでの政府だけに頼って教育を行うという単一な方式を改め、教育の供給を拡大し、市場経済のニーズに応えるため大量の人材を養成しました。中国の周済教育相はこのほど、「中国政府は積極的な措置を講じて、民営教育事業の健全かつ迅速な発展を推し進めていく」と強調しています。

 中国は世界で人口が最も多く、いま、幼稚園から大学まで、各種の全日制教育を受けている人の数は3億余りに達していることから、政府だけに頼って教育を行うのは、社会の需要を満たせなくなってきているのです。1980年代から民営教育は時代の要求に基づき発展し、幼稚園から小学校、中学校、高校、大学まで各クラスと各種類に及んでいます。去年の末までに、中国では合わせて7万校余りの民営学校ができ、在校生数は1400万人に上っています。

 民営教育がこれまでの教育様式を改め、教育の供給を拡大してきたことついて、周済教育相は「民営教育の発展を大いに促すことは、教育への投入と教育資源の緊迫状態を解決する上での重要なルートだ。民営教育をより健全化し、その持続可能な発展を維持するため、政府は積極的な措置を取って行く」と述べました。

 民営教育の発展を促すため、中国政府は2年前に『民営教育促進法』を公布しました。そしてこのほど、中国教育省が制定した『民営教育促進法実施条例』が実施されましたが、この条例は『民営教育促進法』を踏まえ、民営学校と政府、社会、出資側との関係及びその学校内部の諸関係を一段と規範化したほか、長い間の民営教育の発展途上で浮き彫りとなった問題について、それ相応の規定を設け、民営学校の法的地位、運営での自主権と受け取るべき報酬などを明確化しています。

 ところで北京都市学院は20年余りの歴史を持つ民営の大学です。この大学の責任者劉林さんは記者のインタビューに答え「『民営教育促進法』とその実施条例の実施は、中国の民営教育の発展に法的保障を提供し、その健全な発展促進で極めて大きな役割を果たすだろう。また『民営教育促進法』の実施後、より多くの教育資本が教育分野に流入するだろう。これによって、民営教育の教学条件は大いに改善され、教育レベルも向上し、より多くの優れた学生と教師を引きつけることだろう。これは一流の民営の学校を作る上で最も重要なことだ」と語っています。

 劉林氏が勤めているこの北京都市学院は、国がその学歴を認める民営の大学で、長年来の発展を経て、この大学は理工、経済管理、国際言語文化、情報、生物技術など11もの学部を有するまでになり、多くの卒業生を出してきました。そして卒業生たちの適応能力は強く、多くの知識を身につけていることから、その勤め先や社会から好評を博しているのです。

 一部専門家は、『民営教育促進法』に基づく学生の募集や卒業後の就業における自主権と一連の優遇政策の実施に伴い、中国の民営学校はより大きく発展していくと語っているのです。

                              CRI 2004/05/11