天津、世界の現代化製造業基地を目指す


 天津市は国際製造業の方向転換という重要な好機を逃さず、新たな工業化への道を歩み、世界に向けた現代化製造業基地建設に努力している。今後の数年、天津市はハイテク技術産業を発展させ、伝統産業の改造を加速し、電子情報、自動車、化工、冶金、バイオテクノロジーと現代医薬、新エネルギーと環境保護の六大支柱産業の発展に力を傾けることになる。

 電子情報産業方面では、さらに国外先進技術、資金、管理、通信関連設備、コンピューター、ディスプレイ、電子エレメント、光通信製品などを導入し、規模の拡大、品種の増大を推進して、全国規模でも重要な電子産業基地を形成させる。2010年までに、電子情報産業売上高は3200億元に到達する見込みである。

 自動車工業も天津がその発展に重点を置いている産業である。天津は日本のトヨタの技術を導入し一汽と合作させることによって二強連合を実現させ、今後は中級、高級セダン、エコノミックカー、乗用車、リムジンバスの四種の生産に力を注ぐことになる。2010年までに、セダン60万台を含む自動車総生産量80万台、年間売上高1000億元を達成する見込みである。

 天津市は石油化学工業がもたらす強みを十分に利用し、化学工業連鎖の延長、精密加工の発展に力を入れる。千万トン級石油精製装置、百万トン級エチレン生産装置、百万トン級ポリ塩化ビニール生産装置、百万トン級合成樹脂生産装置などを包括する大型石油化学、科学工業装置を建設すると共に、それに相応する精密化工製品生産を発展させることにより、天津を国家級はもとより世界レベルの重要な化工基地に変身させる。2010年までに、化工製品の売上高は1900億元に達する見込みである。

 さらに天津市は世界一流の技術設備を導入し、冶金工業に対する改造も推進する。今後の重点的発展方向は石油管材と冷間圧延薄板、亜鉛メッキ板、カラー塗装板を代表とする高級金属製品で、海河下流の冶金工業区に相互補完性、製品連結性、集中度、組合せセットアップレベルの高い冶金精密加工基地を建設する。2010年までに、冶金工業の年間売上高は1000億元を超える見込みである。

 バイオテクノロジーと現代医薬産業の発展に力をいれ、2010年までに売上高600億元を実現する。天津は現代化手段を利用して漢方薬製品のレベルアップを図り、漢方薬現代化のテンポを加速し、現代漢方薬産業園など五大基地を建設して、技術含有量の高い一連の製品生産を発展させる。

 天津は積極的に新エネルギー及び環境保護産業を発展させる。国家級科学研究事業所に委託して、重点的にリチウムイオン電池、非結晶シリコン太陽電池など自己知的所有権を有する製品生産を発展させ、世界先進レベルのグリーン電池産業基地を建設する。2010年までに、天津新エネルギー及び環境保護産業は500億元以上の売上高を実現する見込みである。

                       「チャイナネット」 2004/05/13