今年の人気留学先はどこ? 分析と予測


 中国人学生は2004年、どこに留学するのだろうか――。「21世紀人材報」はこのほど、中国人学生の留学先に関する分析と予測を発表した。

 オーストラリア・ドルとニュージーランド・ドルの為替レートが上昇を続けた影響を受け、オーストラリアやニュージーランドへの留学費用がやや高くなった。両国の留学生受け入れ政策には緩和の動きがあるものの、中国人学生が増えるかどうかは未知数だ。

 相対的に見て、英国、アイルランド、フランス、ドイツなどの欧州諸国の留学市場も、米ドル下落の影響をある程度は受けている。しかし、本来の物価水準が高いため、これらの国を留学先に選ぶのはもともと経済的に恵まれている学生だ。留学費用の要素が留学市場に与える影響は大きくならないだろう。

 しかし、最新の統計によると、英国ビザ申請時に拒否される率は70%に達している。フランス・ドイツでも、言語など審査基準の変化により、留学は減少傾向だ。中国人留学生にとっては、こうした国への留学は「敷居が高くなった」といえる。

 留学ビザ申請が最も難しいのは米国だ。2001年9月11日の同時多発テロ事件以来、中米の高校・大学間の交換留学ですら、ビザ申請が困難になった。中国に一時帰省する留学生の再入国ビザにも厳しい審査が必要で、取得までに半年から1年半かかるという。

 日本への留学にも最近になって大きな変化が起きている。これまでは、国内の優秀な学校の学生でさえあれば、日本ビザの発行率は85%を超えていたが、現在は10%前後に落ち込んでいる。原因としては、(1)日本が以前打ち出した「10万人留学生計画」がすでに定員に達した、(2)中国人留学生による日本での犯罪が影響した――の2点が挙げられる。

 ロシアは、欧州の通貨レート変動の影響を受けているものの、中国人留学生の数は比較的安定するとみられる。

                          「人民網日本語版」 2004年5月13日