第10回中日経済シンポ 小泉首相の祝辞


 1日に東京・ホテルオークラで開かれた第10回中日経済シンポジウム(人民日報社と日本経済新聞社の共催)に寄せた日本の小泉首相の祝辞は次の通り。

 第10回日中経済シンポジウムの開催にあたり、心よりお慶び申し上げます。

 本シンポジウムは1984年より開催されてきましたが、この間、中国経済は急速に発展し、2001年にはWTO加盟を果たすとともに、日中経済関係も大幅に拡大し、昨年の日中間の貿易総額は1300億ドルを超え、国交正常化当時の約120倍に上りました。我が国からの対中投資も増加し、中国の経済発展は我が国にとって「好機」であるとの私の言葉が、まさに現実のものとなりつつあります。

 現在、世界経済のグローバル化につれて、各国では様々な取組みが行われています。日中両国が直面する新たな挑戦も少なくない中、相互補完の経済関係を更に発展させるために、本シンポジウムが「自由貿易加速時代の日中協力」をテーマに開催されることは、まことに時宜を得たものと言えます。

 我が国は日中関係を最も重要な二国間関係の一つとして重視しています。未来を志向し、共通利益の拡大を通じて、日中関係を更に発展させるためには、両国の各界、各層の相互理解・相互信頼が不可欠です。本シンポジウムが、日中経済及び世界経済の更なる発展のみならず、今後の日中両国の幅広い分野における関係を強化していく上で、積極的な役割を発揮されることを期待しています。

 最後に、本シンポジウムが成功裏に開催され、大きな成果を収められることを心よりお祈り申し上げます。

                         「人民網日本語版」 2004年6月2日