中国、3万人近くの身障者孤児のため、
健康回復手術を実施へ


 中国民政省はこのほど、今年から、全国範囲で、身体に障害がある孤児に対して、手術治療による健康回復計画を実施します。都市部と農村部の各種の社会福祉機関にいる18歳未満で、手術に適応する症状の孤児が対象となっています。

 現在、中国の各クラス政府の設置した児童福祉院、社会福祉院など各種の福祉機関で5万4000人の孤児が生活し、そのうち、約半数は身体障碍者です。

 これら障碍のある孤児を心身共に健康に成長させるため、中央政府は今年から2006年まで、各種福祉機関が引き取って養育している手術適応の子供に対し手術治療を実施する決定を行いました。これについて、李立国民政次官は 「福祉機関で養育されている障碍のある孤児は特に困っている人々です。家庭がないだけではなく、障碍や病気をもち、成長の中で多くの不利な要素に直面しています。民政省はこれらの子供が社会出て行くための条件をつくるため、手術治療プロジェクトを決定しました。『障碍のある孤児への手術による健康回復計画』の目標は2004年から2006年までの3年間に、3万人に手術治療を行うよう努めることです」と語りました。

 中国中部の河南省洛陽児童福祉院は地元では障碍のある児童を養育する比較的大きな福祉院で、現在、400人がここで生活し、そのうち、先天性心臓病や肢体障碍、知的障碍などの子供が90%を占めています。この福祉院の裴中海院長は「この計画を聞いて非常に嬉しく思っています。これらの子供に希望をもたらしました。今回の救済活動計画で、うちの福祉院が重点に置かれています。手術によって、多くの子供が一日も早く健康を回復するでしょう。」と述べました。

  今回のプロジェクトの資金は中国政府の発行する福祉宝くじによるものとのことです。

 計画が順調に進められるようにするため、中国民政省は指導グループを作り、各省や自治区、直轄市の民生部門も相応の活動機関を設置しました。

                                   CRI 2004/6/3