北京・中関村、7件の核心技術で全国をリード


 科学技術部はこのほど専門家に委託し、今後10年間にハイテク産業を飛躍的に発展させると見られる核心的な技術について予測調査を行った。その結果、専門家は8件の技術を提起したが、うち集積回路の設計や第3世代携帯電話、音響・映像、ワクチン、新素材など7件の技術分野で北京の中関村が全国をリードしていることが分かった。

 中関村園区は1999年に創設されて以来、年平均28.8%の成長率を維持してきた。昨年の技術取引収入は2886億4200万元で、全国53カ所にあるハイテク団地の7分の1を占め、全市のGDP(国内総生産)への貢献度は16.8%に相当する608億元。今年1〜4月のハイテク産業の成長率は27.1%に達し、通年で20%は維持すると見られる。

 中関村園区は国内でも科学技術資源が最も集積され、また全国に先駆けて自主知的財産権を持つ企業が集約した団地となり、産業化と国際市場への参入も実現した。北京大学未名集団傘下の北京科興生物製品有限公司を中心に進めているSARS(新型肺炎・重症急性呼吸器症候群)ワクチンの研究開発は第1期臨床試験の段階にあり、また第1世代インターネットプロトコル(IPv6)、国産コンピューター・オペレーション・システム、高性能コンピューターや情報安全などの面でも著しい業績を上げている。

 現在、進出企業数は1万3000社。うち年間売上高が5億元以上の企業は92社を数え、2002年に比べ27社増加した。年間売上高1000万元以上〜5億元未満、売上高あるいは利益伸び率が10%を超える企業は1000社強。従来、成長が遅く利益の少なかった古い小規模企業も経営は順調。ネットワークコンピューター関連では3つの産業連盟を立ち上げており、昨年の販売台数は3万8000台に達した。携帯電話有名ブランド5社が企業間協力をめざす産業連盟も設立されている。

 世界ベスト500社では30社が中関村に研究開発センターを設置し、先端技術の研究を展開中。昨年末現在、国家工程研究センターは40、国家重点実験室は42、インキュベーターは34にのぼり、『5カ年ステップアップ行動計画』で確定した目標は期限前に達成された。

                         「チャイナネット」 2004年6月9日