従軍記者が撮った中国侵略写真集 武漢で発見


  旧日本軍による中国侵略の歴史を再現する貴重な写真集2冊が、このほど湖北省武漢市の古本屋で発見された。

 写真集2冊は、大きなものが「画報 躍進の日本―日支戦線実写特集号」、小さなものが「支那事変写真貼」とそれぞれタイトルが付けられている。小さな写真集「支那事変写真貼」は1938年5月の出版で、「特派員、決死の撮影」「読売新聞社」の文字が見られる。大きな写真集は1937年11月に出版されている。2冊の写真集はいずれも200種余りの写真を掲載しており、兵士が銃を抱えて進撃する場面や、戦争の地図、中国への侵攻により爆撃を受けた都市や建築物などの悲惨な光景が収められている。さらに、初めて見つかった、上海の女学生が義勇軍に参加して戦う情景や、作戦地図の上で武漢が重要な爆撃目標と示されている図などがある。

 武漢大学歴史系(史学部)の敖文蔚教授は、この2冊の写真集を見て、「この2冊の写真集は日本の当時有名な読売新聞社特派員が上海前線で命の危険を冒して撮影した写真で、きわめて高い文献史料研究の価値がある」と話している。

                        「人民網日本語版」 2004年6月9日