サイト「違法・悪質情報通報センター」が開設


 WEBサイト「違法・悪質情報通報センター」が10日開設された。同センターのアドレスは「net.china.cn」。中国互聯網(インターネット)協会互聯網新聞信息服務(ニュース情報サービス)工作委員会が開設したもので、「違法な情報を通報し、公共の利益を擁護する」のが主旨。
WEBサイト「違法・悪質情報通報センター」の指針は、「全ての中国公民はいずれも当該サイトを通じて中国領内のインターネット上の違法で悪質な情報を通報することができ、通報者の権益は保護される。通報された内容はまず、通報を受けたサイトが処理し、互聯網新聞信息服務工作委員会が監督する」としている。

 同委員会は2003年12月に設立された。インターネット上にニュース情報を提供する業界の全国的な組織で、会員は現在約140社。著名なサイトの大半が加盟している。

 中国互聯網協会理事長の胡啓恒女史は開設式で「インターネットは公衆に向けたものであるため、違法で悪質な情報を通報するルートを公衆に提供することは必要であり、また公共の利益を擁護することにもかなっており、インターネットの健全な発展にもプラスとなる。ルートが確立されたことで今後、関連事業体や関係者は法律や法規、社会の公共道徳を順守する自覚を一段と強めて、健全なネットワーク環境をともに創造していかねばならない」と強調。その上で協会に対し、インターネットサービス業界に寄与し、業界が自律強化面でより大きな役割を発揮できるよう促していくことに期待を示した。

 通報センターの開設はまず、著名なサイト4社が今年2月に提案。これを受けて互聯網新聞信息服務工作委員会がサイト40数社やネット利用者、教員や学生、父兄に意見を求めたところ、全員が開設に賛同した。同委員会の劉正栄主任は「インターネットの状況は非常に複雑で、法的手段で完全には解決できない問題も一部にあり、これが世界的な難題となっている。インターネット上での猥褻やポルノ、虚偽の情報などについては、どの国の法律であれ、いずれも容認されておらず、公衆はこうした問題の解決を強く期待している。インターネット業界自身に存在する問題はまず、業界自らが解決しなければならないが、どのように解決されたかは、最終的には公共の利益に係わるため、社会や公衆の監督が必要だ」と指摘した。

 開設式には著名なサイトや北京のネット利用者の代表、メディア、関係政府機関の責任者らが出席。国務院新聞弁公室の蔡名照副主任、情報産業部の蒋耀平副部長らがセンターを支持していく姿勢を表明した。

                      「チャイナネット」 2004年6月11日