北京五輪に「総合影響評価」を初めて導入


 北京五輪組織委員会と中国人民大学はこのほど、招致申請から開催2年後までの五輪開催都市とその国の環境、社会、経済面での「五輪の総合的影響評価」について討議するシンポジウムを開催。五輪史上で創始的意義のある評価活動が初めて導入されることになった。

 五輪によるスポーツ面以外での影響に関する記録・研究は、今年のアテネ大会までなされてこなかった。五輪の総括的報告は、開催状況の大略、競技組織と競技成績の3つの内容で構成されていたが、五輪の影響が深まっていることから、IOC(国際五輪組織委員会)はさらに五輪の総合的影響の記録を加えることにしたもの。アテネ五輪と2006年のイタリア・トリノの冬季五輪については、時間的関係から完全な報告が期待できない可能性があるため、全段階で影響評価を実施するのは北京が世界で初めてとなる。

 総合的影響評価は範囲が広く、技術的にも難しく、また継続時間が長い人文・社会科学的研究プログラム。

                        「チャイナネット」 2004年6月15日