敦煌研究院、全国の文物修復保護に貢献


 甘粛省の敦煌研究院敦煌文物保護技術サービスセンターが2003年から取り組んでいたチベット自治区の3大寺院であるポタラ宮、ロブリンカ(羅布林?)、サジャ(薩迦)寺の壁画修復作業がこのほど終了した。修復された1千平方メートルの壁画は各界の幅広い関心を集めている。

 敦煌研究院副院長の李最雄博士は「この60年来、研究院の各時代の保護専門家は努力を重ね、古代の壁画や彩色塑像、遺跡の修復や保護で国内をリードする成果をあげてきた。また科学的なノウハウを蓄積するとともに、実力のある技術陣が育成された」と話している。

 同研究院は1999年、敦煌石窟芸術の研究と保護を円滑に継続すると同時に、敦煌文物保護技術サービスセンターを設立することを決定。同センターは主に壁画や塑像の修復、遺跡の保護と強化、文物修復材料の研究開発、技術相談などを行っている。この数年来、敦煌石窟の莫高窟や楡林窟、西千仏洞の一部壁画、彩色塑像の修復、古塔の移築事業などに成功。このほか甘粛省の敦煌玉門関や河倉城、安西鎖陽城の角塁、寧夏回族自治区・銀川の西夏陵三号陵、河南省・三門峡の?国墓(かくこくぼ)車馬坑などの遺跡の保護・強化、浙江省温州博物館の宋代塑像の修復事業なども手掛け、専門家から高い評価を受けている。

                         「チャイナネット」 2004/06/23