平和共存五原則50周年大会 温家宝総理が演説


 温家宝国務院総理は28日、北京で開かれた平和共存五原則提起50周年記念大会に出席して「五原則を発揚し、平和発展を促進しよう」と題して演説した。

 温総理は演説で平和共存五原則が提起された過程を振り返り、次のように述べた。

 50年前、周恩来総理はインドとミャンマーを訪れ、両国政府と共同声明を発表し、平和共存五原則を確認、提唱した。その五原則とは(1)主権と領土保全の相互尊重(2)相互不可侵(3)相互内政不干渉(4)平等互恵(5)平和共存――である。平和共存五原則は長い歳月がたっても堅固で、強い生命力を持っている。なぜならそれが「国連憲章」の趣旨と原則、国際関係発展の本質的要求、世界各国人民の根本的利益に合致しているからである。五原則の精髄は国家主権の平等である。現在の国際関係において、国家主権平等の原則を真に従い、国家の大小、貧富、強弱を問わず一律に平等であると認め、各国、特に広範囲な発展途上国が自主的に発展する道を選ぶ権利を十分に尊重し、最貧国や弱小国の合法権益と正当な要求を顧みて守ってこそ、国際間での互恵協力を展開し、世界の平和と発展を保障することができるのだ。実践はすでに証明しており、五原則は社会制度を等しくする国に適用されるだけでなく、社会制度を異なる国にも適用される。発展途上国に適用されるだけでなく、先進国にも適用される。国家間の政治関係に適用されるだけでなく、国家間の経済関係にも適用される。新しい歴史条件の下で、五原則は真剣に遵守され、適切に履行されるべきである。五原則を強力に発揚し、世界の平和と発展を促進するため、中国政府は次の点で各国と共に努力することを望んでいる。

 (1)国家主権の平等を揺るぐことなく断固として守る。

 (2)世界文明の多様性を維持、尊重する。

 (3)平等互恵を基礎として各国経済の共同発展を促進する。

 (4)対話と協力を通して世界の平和と安全を守る。

 (5)国連とその他の多国間システムの重要な役割を十分に発揮する。

 中国はこれからも引き続き独立自主の平和外交政策を遂行し、平和共存五原則を揺るぐことなく断固として遂行し、すべての国と友好協力関係を発展させ、世界の平和と発展のために新たな貢献をしていく。

                      「人民網日本語版」 2004年6月30日