中国の出生性比の現状


 「出生性比」は出生時の、女児100人に対する男児の数を表す。国際的には103〜107が正常とされているが、中国で2000年に行われた第5回国勢調査では、119.92という値が示された。つまり、女児100人に対し男児120人近くが生まれていることになる。1990年の第4回国勢調査から8.5ポイントの上昇で、正常値からは14ポイントも逸脱している。

 出生性比は1970年代には正常値を示していたが、1980年代以降バランスを崩し続け、今日の深刻な状況に至った。現在、出生性比が110以下に抑えられているのは、全人口のわずか10%を占める内蒙古自治区、黒竜江省、貴州省、西蔵(チベット)自治区、寧夏回族自治区、青海省、新疆ウイグル自治区の7省(自治区)のみ。人口の90%を占めるその他の24省(自治区・直轄市)では、いずれも110以上を示している。

                         「人民網日本語版」 2004年7月1日