中国が申請の3遺産、すべて世界遺産リスト入り


 第28回世界遺産委員会は1日、中国が世界遺産リスト入りを申請していた「高句麗の首都と古墳群」「瀋陽故宮」「盛京三陵」の3件が、すべて審査を通過してリストに登録されたことを発表した。高句麗の王城、王陵、貴族墳墓などからなる「高句麗の首都と古墳群」は文化遺産に新規登録された。明清王朝の皇宮である瀋陽故宮は2000年に登録された「明・清朝の皇宮群」に、明清王朝の皇族陵である盛京三陵は2003年に文化遺産に登録された「明・清朝の皇帝陵墓群」に追加登録された。今回の登録により、中国の世界遺産は30件になった。

 「高句麗の首都と古墳群」は約2千年前の遺跡で、主に吉林省集安市と遼寧省桓仁満族自治県に分布する。

 「瀋陽故宮」は1625年に建設された。清王朝が北京に遷都する以前に、初代皇帝の太祖・ヌルハチ、2代皇帝の太宗・ホンタイジが建設した皇宮で、北京遷都後は、皇帝が祖先を祭り王朝の出身地を訪れる東巡の際に立ち寄る施設として使用された。瀋陽故宮は北京の故宮とならび、現存する明・清時代の宮殿として貴重な存在だ。

 遼寧省にある盛京三陵は、清朝の後続の陵墓である永陵、昭陵、福陵からなり、「東北三陵」とも呼ばれる。すでに世界遺産リスト入りしている清の東陵、西陵と同様、清朝の歴史が凝縮されている。

                         「人民網日本語版」 2004年7月5日