三峡発電所、この1年で総発電量248億kwhに


 三峡発電所の総発電量が6月30日に248億キロワット時に達した。8つの中都市の1年分の使用量に相当する発電量で、全国的な電力不足が解消されたほか、電力ネットの整備も促進されて電力資源の最適化が一段と進んだ。

 三峡ダムの2期工事で貯水、通航、発電の3大目標が実現してすでに1年。三峡総公司によると、昨年の増水期以後もダムの中枢機能、2本の5級船舶通航用水門、発電所はいずれも正常運転を続けており、今後工事は3期目に入る。

 昨年7月10日に初の発電ユニット(2号)、同年12月2日に1号発電ユニットと、すでに計6台の発電機が運転を開始。今年に入り10号発電ユニットと7号発電ユニットも予定を早めて運転を始めており、現在、8台の発電機が稼働している。最大出力は560万キロワットで、葛洲ダム2基に相当し、全国でトップ。日間最高発電量は1.15億キロワット時。8号・11号ユニットの調整作業も間もなく終了する予定で、7月と9月にそれぞれ運転に入る。

 三峡発電所の今年の発電計画は338.1億キロワット時で、関係機関の電力配分プランによると、華東地区に51%、華中に25%、南方に24%が送電される。

 昨年6月16日には5級船舶用の南ライン、北ラインの2本の水門の試験運行を開始。以来、水運業も飛躍的に発展してきた。統計によると、三峡を通過する貨物量は過去年間最高の1800万トンから開通1年で2900万トンに達し、年間伸び率は約60%で、三峡上下流の経済発展が促された。水門の運行は順調で、大規模な故障などは発生しておらず、輸送の需要を満たしている。三峡総公司は昨年12月と今年2月に2本の水門を検査したが、安全運行にかかわる構造、設備上の問題は発見されなかった。ごく一般的な不備については設計要件に合わせて処理しており、正式運行に向けた条件がすでに整った。

                        「チャイナネット」 2004年7月6日