東北地区三省の生態系環境監督・観測プロジェクトが始動


 遼寧、吉林、黒竜江三省の連携で進められる生態系環境監督・観測・評価一体化プロジェクトが今日始動することになった。これは国内初の省と省にまたがる生態系環境監督・観測協力システムである。

 これは記者が5日に開催された瀋陽地区気象局長合同会議から得た情報である。合意によると、東北地区三省の気象部門は統一的な技術基準、監督・観測内容、技術と方法、資料作成様式に基づいて、生態系環境監督・観測地を設定し、監督・観測を行い、資料の伝送、蓄積と交換を通じて、東北地区の生態系環境状況及び法則性に対し統一的に評価を行うことになっている。

 この監督・観測システムは、主に東北地区の水、土壌、大気及び生物等の生態系環境要素に対し監督・観測を行うもの。監督・観測内容は市民が熟知した気象要素及び土壌、砂じん、森林、海洋などの生態状況以外に、いくつかのまったく新しい項目、例えば、植物の開花、果実成熟期、渡り鳥、昆虫の毎年の出現、さえずったり鳴いたりする期間など自然界の生物の周期性、重要な観光地の気候及び生態系要素の状況、大興安嶺、小興安嶺、遼河河口の湿地など典型的な地域の生態系環境の変化も含まれている。

 監督・観測を踏まえて、気象部門はさまざまな生態系要素に対して予測、分析及び評価を行い、生態系環境監督・観測通知の形で政府部門及び一般の人々に公共情報商品を提供し、同時に生態系整備及び環境保全に科学的なよりどころを提供している。

 東北地域は生態、環境、資源及び災害などの面で、かなりの一致点があり、その生態系のバランスを保つことは華北地区及び北東アジアの生態系の安全を維持する上で重要な意義を持つものである。遼寧省気象局局長の王江山氏の話では、生態系環境は行政区域で区切ることはできず、東北地区三省がすでにそれぞれの生態系環境監督・観測システムを構築しており、この区域の監督・観測・評価一体化プロジェクトの構築は、東北地区全体の生態系環境状況及び変化の法則を系統的に提示する面で役立つものである。

                        「チャイナネット」 2004年7月7日