中国、多様な措置を講じてサービス業の発展を促す


 中国政府は今後数年間でサービス業の発展を速め、国民経済に占めるその比率を高めていく予定です。中国国家発展と改革委員会の馬凱主任はこのほど、「中国政府は市場化の措置を講じ、サービス業の構造及び関連法律法規の完備など、多様な措置を取り、サービス業の発展を促していく」と述べました。

 中国政府が発表した統計データによると、ここ25年来、中国のサービス業の年平均成長率は10%を上回り、同期の経済成長率を越えています。サービス業の従業者は1978年の5000万人未満から去年の2.2億人に達しています。サービス業は中国にとって雇用創出の主なルートとなっています。

 中国のサービス業は近年来、著しいスピードで発展してはいるものの、外国と比べまだ大きな開きがあります。現在、中国のサービス業の発展は依然として遅れをとり、近年来、サービス業の付加価値がGDP・国内総生産に占める割合は33%前後と横ばいで、世界平均根の64%を下回っています。これと同時に、その構造も合理性に欠け、とりわけ、近代的サービス業の発展が遅いことが指摘されています。サービス業の中では、交通、飲食など従来のサービス業の占める割合は4割以上を超えているのに対し、仲介、物流など近代的サービス業の占める割合は3割以下に止まっています。このほか、中国のサービス業の全体的技術レベルは低く、産業の競争力も弱いです。

 サービス業の発展に見られる問題点について、中国国家と改革委員会の馬凱主任は、中国政府はサービス業の発展を加速する措置を講じると表明し、「今後しばらくの間、中国政府は対外開放を一層拡大し、サービス業の改革とイノベーションの歩みを速めていく。市場化、産業化と社会化の方向を堅持し、サービス業の構造調整に力を入れ、全体の素質と国際競争力を高める。産業の技術基準と管理規範を一層健全化させ、サービス業の特色をいち早く形成させ、市場参入制度と産業の監督・管理方法の規範化をはかり、サービス業の専門人材の養成の度合いを拡大していく」と述べました。

 馬凱主任は更に、中国は独占業種への管理体制の改革を速め、市場参入の基準を緩和させ、社会資本のサービス業への投資を奨励し、近代の金融と物流、電子商取引などを優先的に発展させ、国民経済の中で、効率良く運行される生産的サービス業及び法律、科学技術などの仲介サービス業のサポートに当てること、中国は海外の高級管理人材を導入し、招聘して、サービス業の発展に知的資源を提供することなどを紹介しました。

 馬凱主任は中国経済が持続的に高度成長し、とりわけ、去年、一人当たりのGDPが1000ドルを突破したことは、中国のサービス業に幅広い発展のスペースを提供したと見ています。

 「現在の情況から見ると、中国のサービス業はスピードを速めて発展する巨大な潜在力と現実的条件を持っている。これへは主として、人々の生活が全体的にまずまずのレベルに達し、現在は、生活の質の向上により力が入るようになっていることを表している。都市化のプロセスが早められ、近代的サービスを享受できる人口の数が日増しに増えてきている。住民の消費構造がグレードアップされるのにつれ、観光、レジャー、エンタテイメント、医療保健、スポーツなどの面のサービスに対し、大きなニーズが生まれることだろう」。

 中国がサービス業を大いに発展させる行動及び中国の巨大なサービス市場は数多くの有名な企業家の注目を浴びた。アメリカ・マイクロソフト社のビルゲーツ会長は先週行われた中国国際サービス業大会で講演を行い、中国のサービス業、とりわけITサービス業には大きな潜在力があると指摘しました。

 ビルゲーツ会長は、「サービス業は中国の将来の経済発展に重要だけでなく、グローバル経済の発展にとっても重要だ。近年来、中国のサービス業の発展には人の心を奮い立たせる変化が現れている。中国はITサービス業において大きな潜在力が潜んでいると確信している」と述べました。

 数多くの多国籍企業の責任者が中国のサービス業の市場の将来性を見込み、中国でサービス業分野の投資を拡大するとの意向を示しています。

                               CRI 2004/07/07