第28回世界遺産委員会蘇州会議が閉幕


 第28回世界遺産委員会蘇州会議が7日、蘇州市で成功裏に幕を閉じた。今会議はこれまでの世界遺産委員会会議で、会期が最も長く、規模が最も大きく、議題が最も多く、参加者が最も多い会議になった。

 今会議では200以上の案件が決定された。新たに34件が審査を通過して世界遺産リストへの登録が決定し、世界遺産の総数が788件になったほか、危機にさらされている世界遺産リストの35件について再審査が行われ、うち3件がリストから削除された。2000年の第24回世界遺産委員会で決議された「ケアンズ決議」の内容にも修正が加えられた。同決議では既に遺産を有する国の新規推薦物件数は年間1件までとされていたが、世界遺産の保護を目指す「蘇州決議」により、2006年以降は2件までが可能となった。今会議では、1972年の国連教育科学文化機関(ユネスコ)総会で採択された「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」(世界遺産条約)の精神がより一層貫徹された。激しい議論を通じて、世界遺産のもつ傑出した世界的・普遍的価値への認識が深まったことが特筆される。このほか中国が提出した「世界遺産研究育成センター」建設プラン、および青少年の世界遺産教育に関する「蘇州宣言」は会議での審査を経て採択され、参加代表から高く評価された。

                     「人民網日本語版」 2004年7月8日